目眩。

2004年11月14日 想いの手。
いつもより四時間長いシフト。
一日の半分。

品物の陳列とか棚卸しとかレジとかおつかいとか色々やって、凄い忙しくて。
ふと顔を上げたら揺らめいた視界。

目眩。

揺らいだ景色に気持ちが悪くなって、平行感覚も途切れたから仕方なくしゃがみこむと、たくさんの声。
「どうした?大丈夫?」
無理矢理笑って、「ちょっとよろけちゃいました」と言い繕った。
なんとか立ち上がっても、歪曲の世界は歩きにくくて。
お店の壁伝いにゆっくり歩き、レジに戻って仕事をすること30分。

「おいで」

彼の手招き。
またおつかいかなぁと考えながら、くらくらする頭を隠して「何ですか?」
着いておいでと歩く先に、休憩室。
あたしまだ休憩時間じゃないと伝えたら、いいから休みなさいと彼。

「人には無理するなと言うんだから、自分も無理してないで休みなさい」

貼ってくれた冷えピタ。
手渡してくれたクランケット。
買ってくれた温かいお茶。
見ていてくれた事実。

クランケットは彼の持参品で、暖かい海の色。
くるまってソファに凭れていたら、………いつの間にか熟睡…。
慌てて起きたら手の甲にメモが貼り付けてあった。

起きたら10分休んでから、ゆっくり店に戻ってきてください。

走り書きの、決して綺麗とは言えない字。
なんだか笑ってしまった。

心配しているつもりが、いつの間にか心配されて。
あたしの代わりにレジに入っててくれて。

ありがとうございますを たくさん言った日。

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