あなたの手から
そっと受け取った小さな包み。
それは、決してあたし宛のものではなくて
バイトの都合上だったのだけど。

微かに触れた指先。

一瞬 誰よりも近くなった存在。

詰まる息。

憧れだと割り切ったつもりだった。
憧れだと言い聞かせてきた。
もう平気だと思っていた。

泣きたい心。

なんだ、ぜんぜん駄目じゃない。
ぜんぜん割り切れてないじゃない。
こんなに泣きそうなのに、それでも割り切ったつもりだったの。

ポケットの中で揺れる
あなたからの幾枚かの小銭。

ひゃくえん。
にひゃくえん。

いち に さん よんじゅうえん。

重なり合って
擦れあって
ちゃらちゃら かちゃかちゃ
音を刻む。

すきなのか 憧れなのかも分からなくて
ただ ただ
泣きそう。

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